「東京オートサロン2015」で毎回生徒がつくった改造車を披露している日本自動車大学校。今回も12車種を展示、なかには斬新で驚くようなものもある。その1つが「ちょろーる」で、スズキの軽自動車『ツイン』をベースにしてつくり上げた『ロールスロイス』だ。しかも、その軽自動車は校長先生が乗り回していた車とのこと。製作者の一人が「校長先生ならもっといい車に乗ってください。私たちが『ロールスロイス』に変身させてあげます」と話し、実際に改造車づくりが10人のメンバーで始まった。しかし、それは苦労の連続だった。なにしろ実物を触ることはもちろんのこと、見ることさえできなかったからだ。そのため、写真を丹念に見ながら、寸法を決め、試行錯誤をしながら製作を行った。ヘッドライトは『ワゴンR』と『インプレッサ』のものをうまく改造して使用、ホイールキャップは『キューブ』のホイールに手づくりでつくったキャップを付けた。また、シートはミシンを使って縫い、外板の塗装はロールスロイス純正のホワイトを使用した。そのほかにも、スピードメーター、フロアマットなど細かいところまでこだわったそうだ。「実は完成したのがオートサロン開幕の2日前なんです。最後の3日間ぐらいはほとんど徹夜で、栄養ドリンクを飲みながら頑張りました」とメンバーの一人は話す。オートサロンが終わったら、車検を取り、3月にこの車に乗ってドライブをする予定で、その後に校長先生に返却するそうだ。