富士通研究所は3日、電波を飛ばしにくくする性質を持つ金属部品、身に付けるIDカード・ウェアラブル機器など、電波の制限を受ける素材でも利用可能な、小型薄型RFIDタグを開発したことを発表した。 これらの素材でRFIDタグを実装した場合、小型と薄型の両立が困難とされていた。従来は、RFIDタグと取り付け対象との間に空間を確保するための部材（スペーサー）を入れ一定の厚さを確保して、金属や人体の影響を低減させていたが、たとえば2メートルの通信距離を確保する場合、75ミリ以上の長さにするか、5ミリ程度の厚さにするか、どちらかが必要だという。 今回、RFIDタグをゴムやプラスチックなどの薄い樹脂に巻きつけてループ状にする新たな構造で、電波を放射する技術を開発した。これにより、電波の制約をなくすことで取り付ける素材を選ばずどこにでも装着可能な、長さ30ミリ・厚さ0.5ミリの世界最小の薄型RFIDタグを実現した。今後は、2015年度の実用化を目指す。
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