大丈夫か? 予告編の常識を覆す予告編が登場する。1987年に行われた伝説的なロック・フェスティバルのライブ映像を納めた『ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD1987』の最新予告編が11日解禁、その内容は、なんと本編の動画が一切入っていない。 本作の公開のきっかけともなった、本編の音声が全て収められた録音テープは2013年6月に発見された。劇場公開に値する音声を手に入れた製作陣たちの、より綺麗な音だけに集中してもらいたいという思いで作られた「音声のみ」(?)の予告編だ。 予告編は、冒頭の注意として「ヘッドフォンを使用してご視聴していただくことをお勧め」されており、豪雨の中12時間も開催されたロックフェスの会場を、より臨場感のある音だけで体感してもらうように製作された。 当日雨量71.5ミリメートルを観測する豪雨となった雨音、係員から発せられる緊迫感のあるマイク誘導の音声、天候に抗う歌声を披露した故・尾崎豊「17歳の地図」BEATCHILD ライブバージョンが、本作の音楽プロデューサー佐久間正英の手により再現され、収録されている。 「BEATCHILD」とは1987年8月22日、熊本県野外劇場「アスペクタ」で行われたイベントだ。フジロックフェス'97の10年前に、今でも語りつがれるロックフェスがあった。会場には7万2000人の観客が参加。夕方から雨が降り始め、やがて雷を伴う豪雨になった。寒さのあまり失神する者が続出。大トリとして登場した佐野元春のステージの時には雨も上がり、朝日とともにフィナーレを迎えた。史上最低で、最高のロックフェス「BEATCHILD」が、26年の時を経て遂に映画化された。 本編出演:THE BLUE HEARTS、RED WARRIORS、岡村靖幸、白井貴子、ハウンド・ドッグ、BOOWY、The Street Sliders、尾崎豊、渡辺美里、佐野元春(以上、出演順)。監督は佐藤輝。『ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD1987』は10月26日より、イオンシネマ、TOHOシネマズ、Tジョイほか全国公開。配給会社:ライブ・ビューイング・ジャパン、マイシアター。放送、DVD、ネット配信などない、劇場のみでの特別公開となる。