カロリーゼロ・保存料ゼロ・合成香料ゼロで2007年に登場した『コカ・コーラ ゼロ』。2012年に発売5周年を迎え、累計販売本数50億本を突破。日本コカ・コーラは2013年2月から新たに「Zero Limit」キャンペーンを展開し、それ以降「2ケタ近い伸び」だという。 この好調の理由や日本市場だけのデザイン、そしてゼロ系炭酸飲料の市場背景などについて、同社マーケティング本部炭酸カテゴリー、コカ・コーラTMグループの助川公太シニアマネジャーに聞いた。●誕生から5年、新たなキャンペーンにEXILEを起用 「コカ・コーラ ゼロは、コカ・コーラの爽快なおいしさをそのままに、カロリーゼロ・保存料ゼロ・合成香料ゼロという相反しそうな2つの価値を同時に実現したもので、ターゲットを20~30代を中心にすえて開発しました。そうすると、コカ・コーラを好きになってもらえる10代と、コカ・コーラ ゼロの20~30代の世代が重複することなくいっしょになって成長できるという狙いがあります」(助川氏) 「2005年あたりに、“無糖茶戦争”などといわれたブームが高まり、ユーザーがカロリーに対して意識するようになりました。その当時、コカ・コーラなどの炭酸系飲料は苦戦し、再びこちらに振り向いてくれるようにと、“ゼロ系”の開発が始まりました」 「コカ・コーラ ゼロが、その地位に安住することなく自らの可能性を解き放つかつてない進化を遂げるというコンセプトのもと、同じ世界観や姿勢を持ったEXILEとコラボし、『ZERO LIMIT』などのキャンペーンを展開してきました。このなかには、物性的価値と情緒的価値の2つを伝えるという狙いがありました。それは『おいしさを妥協せず、味に対するリミットをゼロにする』という価値と、『震災後、国民にいろいろチャレンジする姿勢が出てきたなかで、人生のリミットをゼロにしていこう』という価値です」