箱根登山バスは3月30日、同社の100周年を記念したイベントを開催。同社小田原営業所車庫にて開催されたイベントには子供連れの家族やバスファン達が集まり、運転席での記念撮影など普段はできない体験を楽しんでいた。現在は小田急グループとなる箱根登山バスは1913年3月に事業を開始、100周年を迎える2013年3月に向け、同社ではこれまでに様々なイベントを開催してきた。今回のイベントには、小田急グループ各社のバスも展示され、アニメ『ヱヴァンゲリヲン』のラッピングバスや各社のイメージキャラクターも登場、オリジナルグッズの販売などが行なわれた会場には、バスに関心を示す子供連れの家族の姿も多かった。箱根登山バスの伊藤悦充社長は、イベントについて「昨年の4月から開催してきたイベントの集大成としてグループ7社が参加して、日ごろからご利用いただいているお客さまに感謝の気持ちを込めて開催したものです」と語った。バス事業の現状について聞いてみると「バス事業は少子高齢化といった状況を含め全国的に厳しい状況ではあります。当社は箱根の観光地を走るバスなので、観光といった面では楽しく回れる周遊コースを用意するなど、震災以降に一旦は落ち込んだ利用客数も現在では回復してきています」と話す。また、移動の手段としてバスを見直してもらう取り組みについて聞くと、「箱根全体として、当社だけでなく他社も含めて路線の記号化をして、自分の行きたい路線が少しでも分かりやすくなるようにしています」と話し、今後、スマートフォン等を活用した観光案内も取れるロケーションシステムの導入にも取り組みたいとの考えを示した。