シマンテックは5日、有名なウイルス対策ソフトメーカーからの更新通知に見せかけて、ウイルスを送りつける手法について、情報を公開した。 この手法は以前から存在するが、日本の電力会社や工業系大手企業に電子メールが送られてきたケースが最近も見つかったという。このメールは日本語で、一見ソフトウェアのライセンス更新通知に見せかけているが、添付されている圧縮ファイルに「.doc.exe」という拡張子のファイルが含まれており、見るからに怪しいものだという。また添付ファイルのファイル名も文字化けしていて意味不明なものとなっているが、シマンテックは、このファイルをTrojan.Dropperとして検出している。 シマンテックによれば、何社かの航空会社に送られてきた別の詐欺メールでも、この送信元と同じアドレスが使われていたとのこと。またこのメールにも「.doc.exe」という拡張子のファイルが添付されていた。 この攻撃が成功すると、攻撃者はコンピュータの制御権を乗っ取り、情報を盗み出すなど任意の操作を行えるようになるため、シマンテックでは注意を呼びかけている。