2月18日、声優アワード実行委員会は、第7回声優アワードの特別功労賞、功労賞、シナジー賞、富山敬賞、高橋和枝賞、キッズファミリー賞の各受賞者を発表した。この7部門の賞は業界への功績を顕彰するもので、毎年一般投票と選考委員会で決定する主演賞、新人賞など8部門に先立って発表される。2013年は、特別功労賞に青野武さん、功労賞に近石真介さんと野沢雅子さんが選ばれた。また、作品としての魅力を発揮した作品に与えられるシナジー賞には、タツノコプロ50周年(大平透さん、森功至さん、岡本茉利さん、小原乃梨子さん)となった。声優の職業を広めたことを顕彰する富山敬賞、高橋和枝賞をそれぞれ三ツ矢雄二さん、緒方恵美さんが受賞した。子どもたちの視点で選ぶキッズファミリー賞には田中真弓さんが選ばれている。特別功労賞は「故人の中で長年に渡り洋画も含め多くのジャンルに貢献された役者及び作品」に贈られる。青野武さんは洋画ではクリストファー・ロイド、ジョー・ペシ、ダニー・デヴィート、ポール・ホーガンなどで活躍した。アニメでは『宇宙戦艦ヤマト』の真田志郎、『ちびまる子ちゃん』のさくら友蔵、『ワンピース』のジュラキュール・ミホークなどで知られていた。功労賞は「長年に渡り洋画も含め多くのジャンルに貢献された役者、及び作品」に贈られる。近石真介さんは洋画ではジェームズ・キャグニー、ジェリー・ルイス、ジャッキー・クーパーなど、アニメでは『サザエさん』のフグ田マスオ(初代)、ナレーションでは『はじめてのおつかい』などの代表作がある。野沢雅子さんはアニメでは『ゲゲゲの鬼太郎』の鬼太郎、『銀河鉄道999』の星野鉄郎、『ど根性ガエル』のひろし、『ドラゴンボール』シリーズの孫悟空、孫悟飯、孫悟天などでお馴染みだ。いずれも長年声優界を支えてきた。シナジー賞はタツノコプロ50周年の歴代作品を代表する大平透さん、森功至さん、岡本茉利さん、小原乃梨子さんが選ばれた。タツノコプロ作品では、大平透さんは『ハクション大魔王』の魔王、森功至さんは『科学忍者隊ガッチャマン』の大鷲の健、岡本茉利さんは『ヤッターマン』のアイちゃんこと上成愛、小原乃梨子さんは同じく『ヤッターマン』のドロンジョことササッガワ・ヒロッコである。富山敬賞と高橋和枝賞は「声優という職業を各メディアを通じて多く広めた方」を、それぞれ男性と女性から選出する。富山敬賞の三ツ矢雄二さんは洋画では『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のマーティーなど、アニメでは『タッチ』の上杉達也、『それいけ!アンパンマン』のカツドンマン、『トイストーリー』のレックスなどの代表作がある。このほか音響監督やステージ、近年はバラエティ番組でも引っ張りだこになるなどその活動は多彩だ。高橋和枝賞の緒方恵美さんは『幽☆遊☆白書』の蔵馬、『美少女戦士セーラームーン』のセーラーウラヌス(天王はるか)、『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジなどで活躍してきた。2013年は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』もありその声を耳にすることが多かった。キッズファミリー賞は「子ども達の視点で選ばれた方」である。田中真弓さんは『ワンピース』のモンキー・D・ルフィ、『ドラゴンボール』シリーズのクリリン、『天空の城ラピュタ』のパズーなどで人気がある。子どもたちに人気のキャラクターを演じることが多かった。授賞者にトロフィーを贈呈する授賞式は、3月2日に東京・港区の文化放送 メディアプラスホールで開催される。その前日には、過去一年間の活躍にフォーカスした主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、新人男優賞、新人女優賞、歌唱賞、パーソナリティ賞などが発表される。こちらの授賞式も3月2日だ。さらに3月23日には、東京国際アニメフェア2013の特別ステージも用意されている。残りの各賞が誰になるのか。これからも楽しみに待ちたい。[真狩祐志]声優アワードhttp://www.seiyuawards.jp/ [特別功労賞]青野武[功労賞]近石真介野沢雅子[シナジー賞]タツノコプロ50周年(大平透さん、森功至さん、岡本茉利さん、小原乃梨子さん)[富山敬賞]三ツ矢雄二[高橋和枝賞]緒方恵美[キッズファミリー賞]田中真弓