日本を代表する自動車メーカーと宇宙規模の重機メーカーが提携する。といってもこの重機メーカー・ジオニック社は、人気アニメ『機動戦士ガンダム』に登場するジオン公国を代表する架空の巨大企業である。モビルスーツの開発・製造でその名を馳せており、ザクやグフ、ゲルググなどのモビルスーツで知られている。トヨタはこのジオニック社と伴に、バーチャルカンパニー・ジオニックトヨタを1月9日に設立した。ジオニックトヨタは、ジオニックのモビルスーツ開発技術とトヨタ生産方式に代表されるトヨタの生産管理技術を融合したシャア専用オーリスの生産を目的としている。シャア・アズナブルがアドバイザーとテストドライバーを務める。1月9日には、公式サイトも立ち上がった。サイトでは今後実際の販売に向けて動きだすシャア専用オーリスを紹介、その開発を助けるジオニックトヨタ社員のユーザーからの募集も受け付ける。リアルとバーチャルを行き来するこのプロジェクトは、トヨタが昨年8月に、モデルチェンジした新型オーリスをベースにしたコンセプトカー「シャア専用オーリスCONCEPT」を製作・発表したことがきっかけとなっている。この時にシャアに相応しい赤い車体、ガンダムの世界観を反映したデザインが評判となった。この反響の大きさ、そして商品化を望む声の高さを受け、実際に商品化することが決定した。2013年中に、販売を予定する。ジオニックトヨタは、そうしたコンセプトの実現に協力するために生まれた。ジオニックトヨタのサイトで公募される社員は、実際にアイデアや意見を言うことで、今後のキャンペーン企画やシャア専用オーリスの開発に参加出来る。また、3月31日まで行われるキャンペーン期間中に新規社員登録すると、抽選でガンダム関連の豪華アイテムがプレゼントされる。ガンダムファンには見逃せない。応募条件は年齢ほかなどの制限はないが、シャアの意志に共感するのが必要とのことだ。1月9日には、東京・青梅の「MEGA WEB」トヨタシティショウケース・MEGAステージにて新プロジェクトの発表記者会見も行われた。ステージには、シャアの声優として知られる池田秀一さん、シャア芸人として知られる ぬまっちさん、そしてシャア専用オーリスの開発に携わったトヨタモデリスタインターナショナルの松本雅治さん、サンライズのプロデューサー堀口滋さんが登壇し、トークを行った。松本さんによれば、今回の企画の実現は昨年夏のキャラホビのステージで池田さんが語った「商品化すれば」の一言だったという。そして、今後もこうした様々な声を実現するプロジェクトにしたいと話す。堀口さんは、「キャラクターグッズである前に、車であること」とその開発コンセプトを説明する。ガンダムの世界観と車としての恰好よさを両立させる秘密を語る。そして、「ファンの中には連邦のファンもいるかもしれません。ここは連邦のことは忘れてジオニックトヨタを応援して欲しい」と、ジオニックトヨタ社員登録を呼びかけた。ジオニックトヨタ ウェブサイト http://netz.jp/char-auris/index.html