「GALAXY S III Progre SCL21」はauの4G LTEに対応するスマートフォンのひとつだ。すでにサムスンは「GALAXY S III SC-06D」をNTTドコモから夏モデルとしてだしているが、今回のモデルはそのカスタマイズ版にあたる。■ハードウェアはほぼSC-06Dを継承 端末を見てみると、スペック的にはSC-06Dとほぼ変わらない。注目すべきは4.8インチの有機ELディスプレーで、色調の深さではライバルから頭一つ抜けた存在だ。ただ、インターフェイスについては、微妙に変わっている点もある。まず、ソフトウェアでは、4つの機能をトグル操作でオンオフ可能なウィジェットを用意。それぞれ、「スマートステイ」や「スマートアラート」など、GALAXY SIII独自の便利機能を操作できる。なかでも、「省電力モード」については、「CPUの省電力」「画面の省電力」「画面タップ時のバイブをOFF」の3つのオプションをホーム画面から変更でき、利用シーンに合わせてスムーズに設定を変更できるのが便利だ。 ハードウェアとしての違いは、電源ボタンがごくわずか出っ張って押しやすくなり、音量ボタンの高さが変わったぐらい……かと思いきや、固い机の上に置いたときに、その違いが見えてきた。SC-06Dの方が、画面の上端を押したときに本体が少しガタついたのだ。その原因は背面のスピーカー部分について、表面が若干盛り上がったことにある。どうやら、これはSC-06Dを置いて利用するときに、スピーカーの音抜けを良くする工夫のようだ。SC-06Dと比べてみると、SCL21は机との間にわずかな隙間があくことになる。■LTE対応端末ということ なお、冒頭に挙げたように、SCL21はLTEに対応している点が最大の特徴である。筆者は4G LTEの実力を確かめるべく、都内の数ヵ所で転送速度の実測テストを行なった。計測は平日の午後に行ない、5回の測定の平均値を算出している。例えば東京駅丸の内中央口では下り11.6Mbps、上り12.6Mbps。秋葉原電気街口では下りが12.9Mbps、上りが14.9Mbpsという結果。全体を通してみると、人通りの多い駅前でも平均2桁での通信が可能ということになりそうだ。試しに、新宿区にあるオフィスで計測してみたところ、転送速度は屋内にも関わらず下り16.2Mbps、上り2.26Mbpsを記録。上りの遅さが気になるが、下りに関しては従来のGALAXY端末「ISW11SC」で使用していたWiMAX回線を超える速度で通信が行なえた。 また、SCL21では初回起動時にアカウント情報を登録、もしくは新規作成することで、Dropboxの容量を50GBまで使用できるようになる。試しに、サーバーにUPした10MBのファイルをダウンロードしたところ、約50秒でSDカードに保存できた。仕事用のフォルダーをDropboxに同期させておけば、外出時に重要なファイルを忘れても高速でダウンロードすることができるだろう。
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