10月、サンフランシスコで開催されたTwilio CON 2012は、日本ではなじみのないTwilioというベンチャーが主催するプライベートカンファレンスだ。規模は大きくないが、同社のソリューションには500 Startups(西海岸を拠点とするベンチャーキャピタル。「Demo Day」と呼ばれるベンチャー企業の発掘、マッチングイベントなどで有名)が出資し、9月には現地でAT&Tとアライアンスを発表するなど、非常に勢いのある会社だ。
Twilio CON 2012では、Twilioのパートナー企業やAPIサービスに興味のあるアプリベンダー、サービスプロバイダ向けにテクニカルセッションやマーケティングセッションが開催される。
Twilio Business Development Senior ManagerであるBrian Mullen氏によれば、「北米では、金融業界など一部を除き、大手企業でもパブリッククラウドを利用したシステムやビジネスを展開するところは増えている」という。そして、同社のAPIを利用した新しいビジネスの事例として「UBER(ウーバー)」というタクシーの配車システムを紹介してくれた。
UBERは、日本でいえばハイヤーに近いイメージのサービスだ。通常の流しのタクシーより料金は高くなるが、配車される車はリンカーンの高級車(Lincoln Town Car)で、タクシーがつかまりにくいところでも、呼び出すことができる。車の手配は、すべてスマートフォンなどのアプリから行い、GPSによる位置情報を用いて最寄の登録ドライバーの車を予約できる。必要なら予約したドライバーとの通話も可能だ。