OSKではこのような市場ニーズをにらみ、導入ターゲットを拡大できるように、同社のERPパッケージ「SMILE BS」シリーズをモバイルに対応させた。「SMILE BS」シリーズは、販売・会計・人事給与、CTIに加え、CRMまでをサポートする製品だが、「特にCRMについては、対象を顧客に限定することなく、さまざまな業種に対応する各種テンプレートを揃えるなど、工夫を凝らしている点も特徴の1つです」(堀氏)とのこと。さらに、これら「SMILE BS」シリーズに関わるデータをモバイルに対応できるように「CAB(Custom AP Builder) for Mobile」という専用開発ツールを用意した。これにより、「SMILE BS CRM」や「CAB for Mobile」で作成したアプリケーションをスマートフォンやタブレット端末側で操作したり、必要な情報のみをモバイル画面で閲覧できるという。
「SMILE BS CRM」や「CAB for Mobile」で作成した画面は、ユーザーが本当に必要な情報だけを閲覧・入力できるというメリットがある。杉村氏は「モバイルの利用シーンに応じたオンリーユーのシステムをご提供できるようになります」と自信をみせる。またモバイルでの運用を考える際に重要な点は、異なる多様なマルチデバイスに対して、いかに表示の仕方をうまくマッチングさせるかということだろう。「『CAB for Mobile』で作成した画面は、PC上と同じ項目がモバイル用にアレンジされるだけでなく、モバイル画面を最適化した形で表示する点も他社にない差別化のポイントです。ユーザーインターフェイスには、かなり気を使いました」(堀氏)。特にスマートフォンやタブレット端末では、本体を縦や横にして操作することが頻繁に起きる。その際に画面比によって表示方法も変わる。