前編では、「SMILE BSシリーズ」と他社製品とのコラボレーションを実現するSMILEファミリーについて紹介した。同シリーズの利用範囲をトータルで広げるという意味では、従来からOSKが「SMILE BS」の中で提供してきた業種・業界別テンプレートも重要になるだろう。
企業には、販売・会計などの基幹業務を中心に、実にさまざまな日常業務がある。業種・業界によっては、資産管理や連結決算など、法改正への対応が求められることも多い。
モバイル市場が拡大する中、基幹業務システムにおいてもモバイル対応が求められるようになってきた。
スマートフォン、タブレットなどのモバイル市場は拡大の一途をたどっており、2015年には国内で4700万契約まで広がるものと予想されている。
大塚商会は、10月3日~5日に開催される「関西 設計・製造ソリューション展」にブースを出展し、同社が提供する生産管理システム「生産革新ファミリー」(OSK製)のデモなどを行う予定だ。
日本の製造業では、生産管理システムを導入するような企業は大企業であることが多かった。独自の製造法や生産ラインによって大量生産から少量多品種生産までをカバーする製造業においては、システムを一から開発・構築することが現実的ではないからだ。
大塚商会のERPパッケージ「SMILE」シリーズ。この業種・業界向けテンプレート開発にあたり、大塚商会ソフトウェア協会加盟の数社が手を挙げ、受託開発から自社製品開発への業態転換に踏み切った。
「50年の歴史の中で、システム部門が収益No.1になったことは一度もありませんでした。それが、この1~5月の実績で1位になりました。その収益の根幹となっているのが、SMILE、そしてテンプレートです」
SMILE BSは総合ERPパッケージだが、特に販売管理系に対して強いという特徴をもつ。そして販売から、会計、人事・給与のほか、CRM、CTIとうまく連携がとれるようになっている。
ERPの最新動向、第1回目では、「自社でカスタマイズに対応できない」「テンプレートの数が少ない」「内部統制に対応できない」「情報系との連携ができない」、こうした問題を解決するソリューションとして、大塚商会のERPパッケージがあることについて触れた。
ERPを導入した場合のメリットは、中小・中堅企業にとっても大きなものだが、やはり導入する上で最大の関心事はコスト面の話だろう。コストは、導入時あるいは運用時の両方を見ていかなければならない。
最近ではERP(Enterprise Resource Planning)を「統合基幹業務パッケージ」と称するようになっているが、ERPはもともと「企業資源計画」を意味し、企業経営の資源を統合的に管理する経営概念を指すものだった。