一般的な移行プロジェクトでは、アプリケーションの移行に焦点があたりがちであるが、基盤の考慮は非常に重要である。NRIではリホスト・リライト手法と、クラウド上のPaaS(Platform as a Service)として提供する高信頼性・高生産性仮想アプライアンス基盤とを組み合わせたソリューションを提供している。
前項にて、リビルド(再構築)とリホスト・リライトとの組み合わせでの移行について触れたが、それぞれの手法での移行先のプラットフォームを個別最適で選択した場合、その後複数のプラットフォーム上のシステムの運用が必要となり、結果として期待した維持管理コストの削減ができなかったというのは現実に起こりうる話である。オープン化さえすれば大幅な維持管理コストの削減が図れるわけではなく、基盤標準化・最適化を考慮した移行先の検討は重要である。さらに移行先としてクラウドを利用するという選択肢が出てきている。最近では、サービスとしてハードウェアや OS を提供するIaaS(Infrastructure as a Service)に加え、標準プラットフォームとしての開発・実行基盤をPaaS(Platform as a Service)として提供するベンダも増えてきている。これらのPaaSを移行先とすることで、リホスト・リライト手法の適用による移行コストの低減、移行期間の短縮に加え、維持管理コストの大幅な削減が可能な状況が整いつつある。NRIでも各種クラウドサービスを提供しており、お客様の要件に合わせた提案ができるようにしている。