日本ヒューレット・パッカードは15日、電源ユニットを使用せず、LANケーブル一本で使用できる18.5インチワイド液晶搭載一体型ゼロクライアント「HP t410 All-in-One Smart Zero Client」を発表した。7月下旬より販売を開始する。販売予定価格は35,000円前後。 HPでは仮想環境への接続を簡略化し、導入時、導入後の運用管理を不要とする端末を、「ゼロクライアント」と呼称しているが、電源ユニットを使用せず、LANケーブル一本で使用できる製品は、世界初だとしている。「t410 AiO」は、LANケーブルから給電可能な、IEEE 802.3af(Type1)規格のPoE機能に対応することにより、ACアダプターなどの電源ユニットなしで利用可能となっている。既存のIP電話用PoE対応アクセススイッチなどを活用すれば、LANケーブル一本で簡単に導入できるとのこと。 「t410 AiO」のディスプレイ部には、米3M社の開発による、光利用効率を改善した最新のLCD光学フィルムを採用。18.5インチワイド液晶ディスプレイ(1366×768)での鮮明な画面表示を実現しつつ、ディスプレイを含め13W以下という低消費電力を実現した。製品の素材にはBFR/PVCなどの有害物質を含まず、廃棄時に90%以上がリサイクル可能。Citrix ICA 12(with HDX)やRDP 7.1(with RemoteFX)、PCoIP(Teradici Optimized)など主要な画面転送プロトコルをサポートし、さまざまなクライアント仮想化環境に対応する。 起動と同時にWebサーバー(IIS)から設定情報を取得して仮想化環境に接続する「HP Smart Zero Client Service」に対応しているので、クライアント側での設定作業は不要となっている。