NASAは12月20日(現地時間)、宇宙望遠鏡ケプラーが太陽系外で初の地球サイズの惑星を発見したと発表した。 ケプラーはNASAが2009年に打ち上げた宇宙望遠鏡。ケプラーミッションは太陽系外惑星を探すことを目的としており、とくに地球サイズの惑星を見つけることが大きな目標となっている。今回の発見でその目標は達成されたかたちだ。 惑星は光を出さないため、探査が極めて難しい。近年、観測技術の進歩によって太陽系外惑星を発見できるようになったが、発見された惑星のほとんどが地球よりはるかに大きく、しかも恒星に近いところにあったことから、地球のような惑星は宇宙で特殊な存在である可能性が浮上した。 今回のケプラーの発見はこうした疑問に答える手がかりになると見られる。発見された惑星はそれぞれ「ケプラー20e」「ケプラー20f」と名付けられた。大きさはケプラー20eが地球の0.87倍、ケプラー20fが地球の1.03倍。 2つの惑星はともにハビタブルゾーンから外れた位置にあることもわかった。ハビタブルゾーンとは惑星上で水が液体として存在できるソーン。2つの惑星はこれより恒星に近い位置にあるため、高温すぎて生命が存在する可能性は低いと考えられる。 ケプラーは最近、ハビタブルゾーン内にある惑星の発見もしているが、この惑星は地球より大きく密度が低いことから、地球とはかなり違う環境と考えられる。今後はハビタブルゾーン内にある地球サイズの惑星を目標に探索を続ける。