仮想画面サイズは750型相当と、映画館クラスのワイドスクリーンで、映画やゲームなどのコンテンツを3Dで楽しめるという。
HMZ-T1は、ヘッドマウントユニットとプロセッサーユニットで構成される。ヘッドマウントユニットのサイズは約210×126×257mm(幅×高さ×奥行)で、重さは約420g、モニターのほかヘッドホンも用意され5.1chバーチャルサラウンドを楽しむことができる。
ソニーのコンスーマプロダクツ&サービスグループホームエンタテイメント事業本部第2事業部の加藤滋事業部長は、HMZ-T1について「ユーザーが求める“ニーズ”と新しい技術開発により提供できる“シーズ”、をともに満たすことのできる商品」であると紹介。
「2010年の国内映画の興行収入ベスト10をみると半分近くが3D対応作品となっており、興行収入も過去最高と、まさに3D元年といっていい。ソニーでは、3Dを家庭で楽しむための装置として3DTVやプロジェクターなどを提供してきたが、新たに“大画面を個人で楽しめる機器”としてHMZ-T1を提案したい」と、開発の狙いについて語った。
HMZ-T1に搭載される有機ELパネルは、1280×720ピクセルの解像度を持つ0.7型を新開発。有機ELパネルの高コントラスト、色再現性、高速応答性能を生かしたHD映像に加え、45度の視野角により「その場にいるような臨場感を感じることができる」(加藤事業部長)という。さらに音質面では、ソニー独自のバーチャルサラウンド信号処理技術を採用、「あたかも6つのスピーカーがなっているかのような音に包まれる」(加藤事業部長)という。
3D表示に関しては、左目用と右目用に2枚のパネルを搭載する「デュアルパネル3D方式」を採用することで、「左目用と右目用の信号が独立しているためクロストークがなく、解像度の低下がほとんどない、2D表示と同じ明るさで3D映像を楽しめる」(加藤事業部長)との特徴を持つ。
ターゲット層について、加藤事業部長は「大きな画面をみんなで楽しむといったこれまでのTVのニーズに加えて、新たに“大きな画面を個人的に楽しみたい”といった人のニーズに応えたい」と述べている。
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