2002年に旧Compaqを買収してPC事業を拡大したHPは、世界最大シェアを誇るPCメーカーだ。HP社内で見ても、PCを手がけるPersonal Systems Group(PSG)の売上高は全社のおよそ3割を占めており、全事業グループ中最大である。しかし、直近9カ月(2010年11月~2011年7月)の営業利益率で見ると、サービスが14.9%、エンタープライズ市場向けのハードウェアが13.8%、プリンタとサプライ品等のイメージング事業が16.3%であるのに対し、PSGは6.0%と低く、しかもアジア系ベンダーらとの価格競争が激しいこの分野では、利益率は今後さらに低下する恐れが高い。