パテント・リザルトは、米国での燃料電池分野について、参入企業の競争力に関する調査を実施した。燃料電池は、ハイブリッド自動車をはじめとする車載用や、携帯機器向けなど、さまざまな用途で需要が高まっている。今回の調査では、さまざまな用途を含めて評価した。調査は1980年から2011年5月末までに米国特許商標庁で公開された燃料電池関連の特許を対象に、特許の質と量から総合的に見た「特許総合力ランキング」を集計した。この結果、1位がゼネラルモーターズ(GM)となった。2位はホンダだった。ホンダは、2000年代に米国で燃料電池分野の出願を本格化した。注目度の高い特許では「水素漏れに対する安全管理に優れた燃料電池」や「簡単に組み付けできる燃料電池」などに関する技術がある。3位はアメリカ合衆国エネルギー省で、4位がトヨタ自動車だった。トヨタは、出願件数が最も多い。特に2000年代後半の伸びが著しく、2007年には年間192件もの出願があった。注目度の高い特許では「燃料電池用電解質膜」に関する技術や、「座席シート下の空間を有効利用した燃料電池」に関する技術など。5位はパナソニックだった。上位5社のうち、日系企業3社がランクインし燃料電池分野での技術力の強さが目立った。