中部電力は23日、今夏の需給見通しと継続検討中の課題をとりまとめまた。 浜岡原発の停止に伴い厳しい電力需給が予想されるが、同社は50Hz地域への電力融通の停止に加えて、長期計画停止火力機の再稼働や火力機の定期点検時期の変更等を行うことを決定。これらの対策により、最大73万kWの供給力を追加することが可能となり、今夏の供給予備率は現段階で5%程度となる見通しとなった。しかし、安定供給の目安である供給予備率8~10%には未だ達していないとして、計画停電や顧客に対して電気の使用制限をお願いする。他電力会社からの融通も検討中だ。 同社によると今夏は、月曜日から水曜日の昼間時間帯(13時から16時)の電力需給が、極めて厳しい状況になるとしている。 なお、同社の具体的な対策(供給面)は以下の通り。<決定>・同社からの電力融通の停止(50Hz地域への応援融通取り止め)・武豊火力3号機の長期計画停止の繰り延べ・長期計画停止火力機の再稼働(武豊火力2号機、知多第二火力2号機ガスタービン)・火力機の定期点検時期の変更および工程短縮(今後も継続検討)・水力発電所の作業停止時期の変更・関西電力との連系線(三重東近江線)の緊急的な運用容量拡大・発電所および関連する送変電設備等の重点的な点検<検討中>・他の電力会社からの応援融通受電(60Hzエリアの電力会社5社へ応援融通を要請中)・電力会社以外の事業者等からの電力購入・燃料(LNG、石油)の追加調達