矢野経済研究所は11日、世界市場におけるカーナビ/PND市場に関する調査の結果を公表した。調査期間は2010年9月~12月で、国内外のカーナビメーカー、自動車メーカー、スマートフォンナビ関連企業等からヒアリングを行った。 この調査報告では、世界のカーナビ市場規模は2010年980万台(メーカー出荷台数ベース)、その後2010~2015年の年平均成長率が10.7%と今後も堅実に成長を続け、2015年には1,632万台に達すると予測。この背景には、記憶装置にSDメモリカードを利用することで低価格化に成功した「SDカーナビ」が、中国市場で急成長している点が大きいことを挙げている。 一方、世界のPND市場規模は2010年3,850万台(メーカー出荷台数ベース)と予測。2011年に市場投入が予定されているスマートフォンナビの車載利用の進展が見込まれることや、SDカーナビの低価格化によるPNDユーザーのSDカーナビへ乗り換えが進むことなどにより、2010~2015年は年平均成長率マイナス1.8%と微減傾向で推移し、2015年には3,510万台まで減少すると予測された。 2011年以降は従来型のカーナビやPNDに加え、クレイドルやDA(ディスプレイオーディオ)とシステム化されたスマートフォンナビや、電気自動車を中心にすでにエネルギーマネジメント機能を備えた通信モジュール組込み型システムの標準搭載など、車載情報端末システムの多様化が本格化する見込みとのこと。
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