WiMAX2は、下り330Mbps/上り112Mbpsという速さで、従来のWiMAXの8倍ぐらいの高速化が見込めます。これによってブロードバンドの新しい利用法が考えられます。将来的にはマルチスクリーン・マルチデバイスで映像を見る時代になるでしょう。スタジアムの映像を上下・左右・中央など、複数の映像として束ね、視点を自由に選択して映像を見るといった使い方も可能です。また「CEATEC JAPAN 2010」で出展したような3Dハイビジョン映像にも適用できます。このように全く価値の異なる新しい使い方を実現するために、WiMAX2が活用されるはずです。もちろん現状のWiMAXでも新しい利用法がどんどん登場しています。たとえばM2M(Machine to Machine)分野では、デジタルサイネージや自動販売機でもWiMAXが利用されるようになっています。いま品川駅で設置されていますので、ぜひご覧ください。我々はWiMAXを次世代インターネットの本命であると考えています。これまでも世の中では「ユビキタス社会」という概念がずっと叫ばれ続けてきました。しかし、「いつでも、どこでも、誰でも」ということを考えると、真の意味でのユビキタス社会は、まだ完成していません。エネルギー、運輸・交通、産業、研究、ビジネス、医療など、あらゆる分野で、それを実現するのが、まさにWiMAXなのです。
《井上猛雄》