東芝は4日、専用メガネなしで3D映像を視聴できる液晶テレビ「グラスレス3Dレグザ(REGZA)GL1シリーズ」を発表。20V型「20GL1」と12V型「12GL1」を商品化し、12月下旬から発売する。価格はオープンで、予想実売価格は、20GL1が240,000円前後、12GL1が120,000円前後。 同シリーズは、同社調べで10月4日現在、民生用デジタル液晶テレビにおいて世界初をうたう裸眼の3D対応液晶テレビ。インテグラルイメージング方式と垂直レンチキュラーシートを採用し、自然で見やすい高画質グラスレス3D技術により専用メガネなしでの3D視聴を可能とした。 インテグラルイメージング方式は、位置や角度が異なる複数の映像を同時に映し出すもので、左右それぞれの目で異なる映像を捉えることにより、裸眼でも立体映像として認識することができるようになるという。同社はこの原理を応用し、独自の映像処理技術により、9つの映像(9視差映像)をリアルタイムに生成。液晶パネルから垂直レンチキュラーシートを通して映し出すことで、高画質3D映像の視聴が可能になった。 20GL1は、フルHD映像の約4倍の総画素数約829万画素を持つ液晶パネルを採用。1,280×720ピクセルの映像表示を可能にした新開発の「グラスレス3D専用LEDパネル」を搭載し、バックライトとして1,440個のLEDを液晶直下に配置することで明るい3D映像を実現したという。 さらに、高性能プロセッサ「Cell Broadband Engine」と新開発の多視差変換LSIを搭載した「グラスレス3D専用CELLレグザエンジン」を採用。高速な演算処理により、グラスレス3D用の9視差映像を生成し、奥行き感のある3D映像を映し出すとした。 12GL1は、3D専用RGB配列の総画素数約147万画素と9視差映像描画に対応し、466×350ピクセルの映像表示を可能にしたLED液晶パネルを搭載。また、独自の映像処理LSIと多視差変換LSIを組み合わせた新開発の「グラスレス3D専用レグザエンジン」により、3D映像を生成する。 また、「多視差変換」により、送られてきた2Dおよび3D映像に対してリアルタイムで映像処理を行ない、9視差の映像によるなめらかな3D映像を生成。画面の構図から奥行きを検出する「ベースライン3D」と、20GL1はさらに被写体の動きから奥行きを検出する「モーション3D」により、さまざまな映像をグラスレス3Dに最適化した映像に変換する。 おもな仕様として、20GL1は、解像度1,280×720ピクセルの20V型液晶搭載で、テレビチューナーが地上デジタル×2/BS・110度CSデジタル×2、コントラスト比が550:1、推奨3D視聴距離が90cm、インターフェースがHDMI×4/ビデオ/光デジタル音声/USB/LANなど。設計値でスタンドを除く本体サイズは幅64×高さ66.3×奥行き10.5cm。その他の仕様は未定。 12GL1は、解像度466×350ピクセルの12V型液晶搭載で、テレビチューナーが地上デジタル/BS・110度CSデジタル、コントラスト比が500:1、推奨3D視聴距離が65cm、インターフェースがHDMI/ビデオ/USB/LAN/SDカードスロットなど。設計値でスタンドを除く本体サイズは幅33.7×高さ27.2×奥行き5.2cm(同スタンドを含む場合は高さ20cm)。その他の仕様は未定。
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