自治体や官公庁など公共性の高いWebサイトにおいては、「高齢者や障害者など心身の機能に制約のある人でも、年齢的・身体的条件に関係なくWebで提供されている情報にアクセスし利用できる」こと、すなわち“Webアクセシビリティ”への対応が特に求められている。2004年には「Webアクセシビリティに関するJIS規格(JIS X 8341-3)」が策定され、さらに2005年には総務省より、具体的な取組方法を示した「みんなの公共サイト運用モデル」が発表されている。JIS規格は5年ごとに見直しされることとなっており、5年後にあたる今年度中に、国際的なルールであるW3C勧告であるWCAG2.0(Web Content Accessibility Guidelines 2.0)に合わせて大幅に改正される予定だ。
この調査は、2009年6月から8月にかけて行われたもので、調査対象853団体中470団体から回答があった。今回の調査によると「Webアクセシビリティに関するJIS規格(JIS X 8341-3)」について、70.9%の自治体が「JIS規格の内容を知っている」と回答した。しかし、今年度中に予定されている改正について「改正の内容まで知っている」と答えた自治体は13.4%にとどまり、8割以上の自治体が、JIS規格改正についての認識・理解が不十分という結果となったとのこと。