マイクロソフトは27日、同社の組込みOS製品によるカーナビ開発の最新情報を紹介するセミナーを新宿本社にて開催した。「Microsoft Car Navigation Day 2008」と題した本セミナーは午前と午後の2部に分かれ、午前の部では、Microsoft Auto 3.0およびWindows Automotive 5.5を中心とした車載情報端末向け製品の最新情報が、デモを交えて紹介された。
CEをベースとする組込みOSのうち、車載用組込み情報デバイスはマイクロソフトの「Automotive Business Unit(ABU)」が開発を担当しており、「Windows Automotive」は主に日本のカーナビメーカー向け、「Microsoft Auto」は欧米の自動車メーカー向けに開発されている車載プラットフォームだ。
「Windows Automotive」には、専用のHMI(Human Machine Interface)ツールである「AUITK(Automotive User Interface ToolKit)」や、車の高信頼性を支える「AST(Automotive System Tools)」などが組み込まれている。一方、フィアット社の「Blue&Me」やフォード社の「Sync」に採用されている「Microsoft Auto」は、ナビゲーション機能やGUIは組み込まれておらず、メディア接続(ZuneやiPod、USBメモリなど)やBluetoothハンズフリー通話、音声認識・操作、デバイスマネジメントの機能をもつ。
◆Windows AutomotiveとMicrosoft Autoは2009年中に統合
「Windows Automotive」と「Microsoft Auto」の2製品に対しては現在、統合に向けたプロジェクトが進んでおり、2009年中に登場の予定だ。この統合プラットフォーム(開発コードネーム:Motegi)は、Microsoft Auto 3.1の次期バージョン(2009年春予定)とWindows Automotive 5.5のそれぞれの機能が、「Windows CE 7.0」上に組み込まれる。