日本放送協会(NHK)と三菱電機は5日、テレビ画面や映画スクリーンに表示された映像を再度ビデオカメラ等で撮影(再撮)しても、映像を再撮した場所や時刻などを特定できる技術を開発したことを発表した。 映像信号を人間の視覚に認識不可能なレベルでわずかに変化させることにより、その映像を特定できる「電子透かし」において、「再撮耐性」を持つ「電子透かし」技術を開発した。「再撮耐性」とは、テレビ画面や映画スクリーンに表示された映像を再度ビデオカメラ等で撮影(再撮)しても、その撮影画像の透かしの情報が損なわれず検出可能な技術で、画面やスクリーンを斜めから撮影したり、コンテンツの一部が欠落したりしても情報が検出可能とのこと。また、これまでと同様に、VTRやDVDによるデジタルあるいはアナログコピーの映像からも、透かし情報の検出が可能となっている。 デジタルシネマ設備を有する映画館であれば、映画館ごとに個別の透かし情報を埋め込むこともできるため、、海賊版がどの映画館で撮影されたかを追跡可能となっている。 近年問題になっているテレビ画面や映画スクリーンを撮影して制作した海賊版ビデオの流通やネットへの不正送信を抑制する効果が期待されており、将来的にはデジタル放送やネット配信ビデオの導入が行われれば、幅広い映像の著作権保護への適用が期待できるとしている。