Interop Tokyo 2007の2日目となる14日は、日本電信電話株式会社(以下NTT)代表取締役副社長 山田隆持氏による「光ブロードバンドの発展と取り組み」と題した基調講演が行われた。当日の講演の中で、なぜか本講演のみ、報道陣にも写真撮影が許可されなかった。 壇上に上がった山田氏は、まず、最近頻発しているIP電話の障害発生を詫びた。続いて、光ブロードバンドの発展、ブロードバンド社会の諸課題、NGNへの取り組み、NGNを支えるNTTのR&Dの技術、という4つのテーマを語った。 光ブロードバンドの発展として、同氏は、日本の光ブロードバンド普及の高い伸び率を紹介した。日本国内のインターネット接続1億1千万件中、光ブロードバンド接続が880万件という割合は、諸外国に比べても突出して多く、また、ADSLからFTTHへの移行が進んでいることも紹介。NTT東日本では、2006年12月に、FTTHの契約数がADSLを超える逆転現象が起き、NTT西日本でも2007年3月にはFTTHがADSLを上回ったという。 ブロードバンド社会の諸課題では、急増するトラヒック、ネットセキュリティ、サイバーテロ、悪用防止、地震など大規模災害などの課題を紹介。その中で、大規模災害対策には、米国で1990年代半ばに採用されたCIP(Critical Infrastructure Protection)政策のような取り組みが、日本にも必要であると説いた。 また、中期経営戦略としてのNGNへの取り組みについては、2段階に分けて考えているという。まず第一ステップとして、2010年までに3000万顧客へのサービス提供目指すものとし、2010年以降は第二ステップとして、メタルアクセスと固定電話網から、光アクセスとNGNへ全面的に切り替えていく、としている。 NGNを支えるNTTのR&Dの技術では、2006年12月20日から同社が取り組んでいるフィールドトライアルを紹介した。このトライアルではQoS、セキュリティ、信頼性、オープンなインターフェイスをテーマとして、各種の検証を行っている。今年4月27日からは、第三期トライアルとして、500人の一般客参加のもとで行われている。 そのほか、子どもを遠隔地から見守る「ユビキタス見守り」や、地方の病院の担当医が、リアルタイムに大都市病院の病理医に診断を仰ぐ「遠隔病理診断システム」等の事例に加え、1000波多重伝送や、波長ルーティングなど、高度な光ネットワーク技術開発への取り組みについても紹介した。 波長ルーティングは、光の波長に応じたルーティングを行うもので、従来のように光を電気信号に置き換えてルーティングするのに比べ、オーバーヘッドが少なく、高速なルーティングを行えるというものだ。
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