富士通は、ユーザーにとってもxSPにとってもNGNの利便性を引き出しやすいネットワークサービスを実現することがミッションと考え、新しいコンセプトを打ち出した。それが、5月16日に発表した「Network as a Service」である。
香川氏は、「ITを“マス”に向けて作り上げると、平均的な点数しかとれないサービスになってしまう。しかしこれからは、多様な“個”の利活用シーンを捉え、ネットワークを中心としたIT活用を進めていくことで、ビジネス革新が起こる」と語る。拠点と拠点をつなぐネットワークから、人とビジネスをつなぐネットワークへ、それが「Network as a Service」の目指す世界だ。そして、ネットワーク基盤やITインフラ基盤、アプリケーション基盤といった、人とビジネスをつなぐための共通の「サービス基盤」を富士通が提供することで、企業が多様な変革に迅速に対応できる環境を実現していきたい構えだ。すなわち、企業がネットワークを「作る時代」から「使う時代」へ。富士通は「Network as a Service」の実現を目指し、来るNGNで企業のフィールド・イノベーションを加速する商品やソリューションを投入していくという。
なお、「Network as a Service」のサービス基盤の1つである「アプリケーション基盤」については、「SaaS(Software as a Service)プラットフォームサービス」として近日発表の予定で、企業の新規ビジネス構築や異業種間の連携を容易に行うための基盤となる。
《柏木由美子》