NEC通信システムとNECエレクトロニクスは10日、組込機器を遠隔操作するためのインターネット接続プロトコルの分野における協業に合意した。 これにより、NEC通信システムはミドルウェア「IPv4/IPv6デュアルスタックプロトコル」を開発した。IPv4/IPv6デュアルスタックプロトコルは、IPv6とIPv4の両対応ながらも白物家電やAV機器など、16ビットマイコンを搭載した製品システム構築に最適な24Kバイトというコンパクトなプログラムサイズを実現している。 また、標準的なAPIを採用しているため、既存のアプリケーションとの高い移植親和性や短期間での開発が可能という特徴を持つ。OSやCPUの依存はなく内蔵メモリで動作できる。さらに、同時に複数のネットワークインターフェイスが利用可能だ。発売は今年夏の予定。 一方のNECエレクトロニクスは、IPv4/IPv6デュアルスタックプロトコルを同社製16ビットマイコン「78K0R」に搭載した通信モジュールを開発した。同モジュールは、名刺の約1/2サイズに小型化がはかられたほか、低消費電力化を実現している。なお、アプリケーションから発売が予定されているが、NECエレクトロニクス製TCP/IPスタックやソフトウェア開発環境を同梱した評価キットが5月末より販売される。 サイズは55×38×13mm(イーサネットコネクタを含む)。CPUの動作周波数は20MHz、フラッシュメモリ256Kバイト、RAM12Kバイト。