銀塩フィルムや銀塩カメラの製造から撤退するメーカーがある中、銀塩カメラやフィルムも製造し続け、デジタルカメラでも超高感度路線を追求するほか、プリントショップ向けの業務用機器まで製造する富士写真フイルムのブースは、写真の総合メーカーとして、会場内でもひときわ大きな面積を占めていた。 同社のブースの中央では、同社のデジタルカメラ「FinePixシリーズ」の最新コンパクト機「FinePix F30」を前面に押し出して展開。ISO3,200対応の超高感度と、内蔵される「iフラッシュ」のインテリジェントな光量調節による撮影結果を体感できるミニブースを設置し、その機能の高さをアピールしていた。 そのほかにも、「FinePix S9000」や「FinePix S3 Pro」のハイエンドデジタルカメラや、銀塩カメラ、コンパクト写真プリンタなどの展示も充実していたが、なんといっても同社ブースの見所は、プリント用紙や銀塩フイルム、プリントショップの店頭やプロラボで使用するような業務用機の展示だろう。これだけ幅広い機材をトータルに提供するメーカーは、今や稀有の存在となっている。 なお、銀塩カメラの展示コーナーに興味深い製品が参考出品されていた。28mmの広角レンズを搭載した「KLASSE II(仮称)」がそれだ。名称から、同社がかつて発売していたコンパクト機「KLASSE」の後継機と思われるが、現在のところ28mm広角のF2.8スーパーフジノンEBCレンズ搭載というスペックのみが決定しているだけで、発売時期等は未決定という。