スパムは今年、全メールの69%を占めているという。シマンテックのネットワーク&ゲートウェイセキュリティソリューション担当・上級副社長のエンリケ T. セーラム氏がITソリューション展「NET&COM 2005」で行った講演によるものだ。 同氏はまずシマンテックのモニター体制にふれ、「弊社は世界4か所にセキュリティ・オペレーションセンターを置き、ハニーポットを使って1日2,000万通以上のメールを受け取っている」と説明した。 また「スパムは2002年から増えたが、全メールのうち75%〜80%に達する日も近いだろう」としながら、「2006年にはメールに関するさまざまな規制・法律ができる」と見通しを語った。 一方、スパムの内容については「英文が80%、残り20%が他の言語」だが、最近では多言語化が目立つという。 この理由について同氏は、「例えば送信者は1日に3億通のメールを送れる。そのため、たまたま読めない受信者が何%かいても意に介さない」と説明する。 そこで対策として「言語によるフィルタリングも有効だ」と紹介。例えば自分が日本語のメールしか受け取らない環境であれば、英語のメールはすべてフィルタリングすればスパムの何割かは削除できるわけだ。 同氏が予測するように、もしスパムが全メールの80%にもなれば深刻な社会問題だ。行政やISP、セキュリティベンダー、ユーザが一体となった対策が、ますます求められるようになるだろう。