トレンドマイクロは、2004年10月度分の「ウイルス感染被害マンスリーレポート」を発表した。感染被害の報告数は4,255件になり、9月分の4,567件よりも減少している。 全体の傾向としては先月と変わらず、Webでダウンロードされるトロイの木馬型の報告が多い。一方、先月のレポートでトレンドマイクロが注意を呼びかけた、不正JPEGファイルを開くと任意のコードを実行するという「JPEG処理の脆弱性」(MS04-028)を悪用する不正プログラムは、初期のコンセプトウイルスの類いだけにとどまり、これを利用して大規模な感染につながるような動きは出てきていない。 10月29日には、「WORM_BAGLE.AT」と「WORM_BAGLE.AU」についてイエローアラート(危険度:中の警告)が出された。この両者はいずれも電子メールを大量に送信するマスメール型のワームであり、国内でも発見から数時間の間に企業ユーザならびに家庭ユーザで被害が発生したと見られるが、パターンファイル公開後は直ちに感染が収束している。 同社ではどういう場合であれ、好奇心で添付ファイルを開くことはセキュリティ上極めて危険なので、怪しいメールや添付ファイルは開かないという基本的なウイルス対策を忘れないようにして欲しい、としている。●ウイルス感染被害マンスリーレポート 2004年10月度 [1位] TROJ_AGENT/256件 [2位] WORM_NETSKY/200件 [3位] JAVA_BYTEVER.A/140件 [4位] TROJ_ISTBAR.W/65件 [4位] TROJ_PORNDIAL.BP/65件 [6位] TROJ_DELF.AR/44件 [7位] TROJ_VB.JL/35件 [8位] TROJ_SMALL.EY/30件 [9位] TROJ_MOJIAL.A/24件 [10位] WORM_RBOT.DN/22件