![]() |
Tナビサービスを利用したオリジナルコンテンツを説明する大阪セントラルケーブルネットワークの横関世紀氏 |
デジタルテレビ専用情報サービス「Tナビ」は、2003年5月から21のコンテンツ提供から開始、現在はショッピングからレジャーなど20ジャンル75コンテンツを提供している。また対応機器も、同社のうす型テレビ「VIERA」をはじめ、ビクターやシャープなど11社からテレビやチューナが発売されるなど拡大されている。さらに、今年3月からは地上デジタル放送に対応したCATVデジタルセットトップボックス「TZ-DCH500」を発売することで、CATVのデジタルサービスを利用するユーザも利用対象となった。
![]() |
「Tナビ利用者拡大を図る」とコメントする松下電器産業の大野誠一氏 |
これらコンテンツのうち「オプションチャンネル情報」は、すべてのCATV局が利用できるサービスとして松下電器産業が用意したコンテンツだ。サービス開始当初は、主要オプションチャンネル23chを対象とするが、今秋にはベーシック・チャンネルを含めチャンネル拡大を予定している。
利用者のためのサービス拡張というイメージが強い今回のサービスだが、もちろん単なる利用者サービスではない。CATV局としては、Tナビサービスによって、加入促進とオプションチャンネルの利用増、広告収入の増加を見込んでいる。特にオプションチャンネルの購入率を上げることで、1世帯当たりの利用単価をアップすることに期待を寄せているようだ。
ところでせっかく便利なリンクボタンだが、加入者に利用されなければ意味がない。リンクボタンの設置・利用について大阪セントラルケーブルネットワークの横関世紀氏は、「ケーブルテレビガイド誌とテレビ、インターネットを合わせたメディアミックスで告知していきます。また我々は取り付けなどで直接対面する機会がありますので、このときに紹介することができます」と、CATV局の対面営業のメリットを活かして告知していく方針をコメントする。なお、同社では9月末までに全加入者の5%の利用を目標としている。
また、松下電器産業の大野誠一氏はTナビサービスについて「当面は、幅広いユーザに接続・利用してもらうことが目的です。デジタルテレビからだけでなく、CATVのセットトップボックスを通して、より一層Tナビサービスを普及させ、ポータル化を目指すつもりでいます」と述べる。
「TZ-DCH500」は初めての双方向デジタルセットトップボックスとして、秋から冬にかけて60局の導入が決まっている。そしてこれら60局のうちイッツ・コミュニケーションズ(東京都)、知多メディアスネットワーク(愛知県)、ひまわりネットワーク(愛知県)、ケーブルテレビ可児(岐阜県)の4局はリンクボタンの設置で合意しているとのことで、今秋にはサービス開始を予定しているという。今後も、同社は「TZ-DCH500」を採用したCATV局に、今回の連携サービスを積極的に展開していくことで、Tナビ利用者拡大を図る方針だ。
![]() | ![]() |
写真左:「Tナビ」のトップページ。左下にあるCATV局のリンクボタンをクリックすると、各局が用意したオリジナルコンテンツにアクセスできる。写真右:「オプションチャンネル情報」の画面。各チャンネルオススメの作品を紹介 |
[訂正しました] 初出時、大阪セントラルケーブルネットワークの社名、ならびにTナビのコンテンツ数について記載に誤りがありました。お詫びして訂正します。(2004/6/22 21:27) |