潘めぐみ、母・恵子から『宇宙戦艦ヤマト』サーシャ役を受け継いだ心境は? 「光栄だなと思いつつ…」 | RBB TODAY
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潘めぐみ、母・恵子から『宇宙戦艦ヤマト』サーシャ役を受け継いだ心境は? 「光栄だなと思いつつ…」

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「宇宙戦艦ヤマト」放送開始50周年記念ステージ (C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会
  • 「宇宙戦艦ヤマト」放送開始50周年記念ステージ (C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会
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  • 「宇宙戦艦ヤマト」放送開始50周年記念ステージ (C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会
  • 『ヤマトよ永遠に REBEL3199「第三章 群青のアステロイド」』本ビジュアル (C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会

 3月22日、AnimeJapan2025にて『宇宙戦艦ヤマト』放送開始50周年記念ステージが開催。声優やアニメスタッフたちが登壇し、シリーズの歴史を振り返った。

 同ステージには、オリジナルシリーズでサーシャ役を演じた潘恵子と、リメイクシリーズ『ヤマトよ永遠に REBEL3199』でサーシャ役を受け継いだ潘めぐみが親子で登壇。さらに『ヤマトよ永遠に REBEL3199』総監督の福井晴敏、アニメ特撮研究家の氷川竜介も参加した。

 氷川が『宇宙戦艦ヤマト』にはじめて触れたのは高校二年生のことで、「当時、練馬区の桜台にあったヤマトの制作スタジオに出かけまして。すごいアニメというのは、やはりすごくなるなりの理由があるのだと思いました。アニメ雑誌がなかった頃なので、そこで設定とか、原画とかに触れることになって、今に至るという感じですね」と振り返る。当時はテレビマンガと呼ばれていた時代だったこともあり、「こんなことをテレビでやっていいのかと思った。だいたいが第一話では何の説明もなかったし、ヤマトも出てこなくて。クラクラしてしまった。未知の世界に連れて行ってくれた作品」だと感じたという。

 一方の福井が『宇宙戦艦ヤマト』に出会ったのは、「氷川さん世代がつくったブームが浸透したあと」とのこと。「『さらば宇宙戦艦ヤマト』の公開記念の時に、テレビで映画版第1作がテレビで放送されて。それを観たのが最初でした。夜の9時からはじまって11時半くらいに終わる。その二時間半の間に地球が滅んで、蘇るまでが描かれる。そんなものははじめて観たんです。それは後々、アニメだからできる語り口だというのは、大人になってからわかることなんですけど、それまで観ていたものとは違うものを見せられた感じがします」「一緒に観ていた親戚のおばさんが、『これ今日中に終わるの?』と言っていたんですよ。実は自分もそう思ってたんですが、実際に終わったし、感動もしたし、すごいなと思いましたね」と懐かしそうに語った。

 また、オリジナルシリーズでサーシャを演じることになった経緯について、恵子は「1974年のテレビシリーズの時代はこの仕事をしてなくて。学生だったと思います。だからテレビシリーズにちょっとだけ出演した時もふーんという感じでした」と切り出すと、「わたしは舞台ばっかりやっていた演劇少女だったので。アニメのことはよく知らなかったんです。でも『宇宙戦艦ヤマト』という作品があるのは知っていた。それでちょっと出させてもらって。2年後くらいに『ヤマトよ永遠に』のオーディションがあったのかな。そこから出させていただいた感じですね」と述懐。

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会

 当時『宇宙戦艦ヤマト』の反響はものすごいものがあったそうで、「『さらば宇宙戦艦ヤマト』のあたりで、日本武道館でイベントを行ったこともありました。当時は声優さんが武道館に立てることはほとんどなかったんですけど、イベントをやったら、満員で入れない方も出たほどだった。だから次の日にもう1回やったんです。当時は武道館も空いてたんですね。すごい大変なブームになったのを覚えてます」と語ると、めぐみも「すごい話ですよね。わたしが影も形もない時代の話ですもんね」と感心した様子だった。

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会

 リメイクシリーズにおけるサーシャのキャスティングについて、福井は「めぐみさんにお願いしない理由はなかった」とキッパリ。「たまたま役者さんをやられていたというだけでなく、お母さんと一緒に『機動戦士ガンダムUC』のアフレコ現場に来ていただいたことがあったのですが、あれがある種、練習的な感じがありました。しかもあれから数年でたちまちスターダムにのし上がったじゃないですか。もしそれがなかったら(関係者を)説得しないといけないところでしたが、スターになっていたというところで。『お前、口をきけるの? だったら連れてきて』という感じでした」と語る。

 一方のめぐみはサーシャ役のオファーに、「役を継がせていただくという形は、今まであまりなかったので、光栄だなと思いつつ。果たして自分に、この作品を解釈することができるのか、この船に乗れるのかなと心配もありました」と振り返った。

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会

 また恵子は、マザー・デザリアム役でのオファーについて「最初は違う方を通じて出演のご依頼をしていただいたんですけど、お断りをしていたんです」と明かす。だが福井から直接「僕のお願いでも駄目ですか? 僕の書いた本では駄目ですか?」と連絡が来たことで、マザー・デザリアム役を受けることにしたという。その中で娘がサーシャ役を受け継ぐことが決まり、「めぐみがやると聞いて、いいなと思いました」「本当にすばらしい役ですよね。わたしも『ヤマトよ永遠に』でやらせていただいた時に、役者冥利(みょうり)に尽きる役だと思っていましたから。最高でした」と笑顔を見せた。

 サーシャ役を親子で継承するということに、氷川も「すばらしいことだと思います。何年か前に、福井さんとイベントに登壇した時に『さらば』をやるならアンドロメダをお願いします。『永遠に』ならサーシャをお願いしますと言いました。僕は萌えとかはあまり興味がないんですけど、サーシャは別ですね」「ひとあし先に第三章を観させていただいたんですが、予告にもあったサーシャの『おじさま』というセリフが出てきて。あの破壊力たるや。これはもう親子共演は大成功ですよね。マザー・デザリアムも重低音もすばらしいんですからね」としみじみ語った。

 そして福井は、「今にして思うとサーシャは元祖萌えキャラかも。今は萌えキャラも別の形に変わり初めているところだと思いますが。たとえば新海さんがつくるようなヒロイン像のような、以前のアニメアニメしたものとは違うキャラクターが人気を集めているんだと思います。そのすう勢もふまえて、萌えキャラという部分での、つかみの部分、人間性の部分、そこに現代性も加味して、けっこう複雑なキャラクターにしてあります」と述べる。

 そんな親子共演だが、今後の展開においては新しい世界が見えるという。福井は「かつてサーシャだった恵子さんがマザー・デザリアムをやるということは、最終回のマザー・デザリアムのセリフを聞くと、ああ、と思ってもらえると思う。そのひとことのためにやっているところがあるので、その答え合わせは2年後。お楽しみになるくらい先ですけどね」と期待を煽った。

 イベント終盤には『ヤマトよ永遠に REBEL3199』第三章のメッセージについて、恵子が「すばらしい映像、音響と、福井さんが描かれる人物がものすごく濃くて。そして大切なメッセージがあります。わたしの時代の方も、新しい時代の方も、ひとりでも多くの方を連れていって、観ていただきたいなと思います」とコメント。そしてめぐみは、「第二章の上映の時に、ヤマトの模型が新宿ピカデリーに飾ってあって。そこにおじいちゃんと、腕に赤ちゃんを抱えたパパとママがいて。きっと親子三代みんなヤマトが好きなんですよ。今回の第三章は、そうした世代を超えた話がズンとくるなと思っていて。今生きている人たちと、これまで生きた人たち、そしてこれから生きていかなきゃいけない人たちにとって、大切なメッセージ性があるなと思います」と想いを語った。

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会
《ハララ書房》
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