ライブフィルム「エリック・クラプトン 『クロスロード・ギター・フェスティヴァル 2023』」の公開記念イベントが、1月29日に109シネマズプレミアム新宿で開催。世良公則が登壇し、トークを行った。
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同ライブフィルムは、エリック・クラプトンが主宰する伝説的なギターフェスティバル「クロスロード・ギター・フェスティヴァル」の2023年版を収録したもの。エリック・クラプトンとスティーヴィー・ワンダーによる夢の競演のほか、エリック・ゲイルズやジョン・メイヤー、シェリル・クロウ、ガブリエラ・ウィルソン率いるバンドH.E.R.など、さまざまなアーティストの演奏を楽しめる。
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公開記念イベントに登壇した世良は、エリック・クラプトンについて「もちろん彼は三大ギタリストのひとりですから。そういう意味で彼の活動は追い続けていました」と語りつつ、より深く魅了されるようになったきっかけを「ある時から彼が歌をフィーチャーしたアルバムをつくるようになってからですね。歌を邪魔しない、歌にやさしいギターを弾くようになった頃から、ギタリストというよりも、ひとりのアーティストとして好きになりました」と振り返る。
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そして「クロスロード・ギター・フェスティヴァル」について、「われわれも70年代後半にデビューして、48年目に入るんですけど、それでもうらやましいなと思うのが、彼らが音楽を通じてくさりのようにつながっているということ。彼らが世代を超えて、ジャンルを超えてリスペクトしあっているのがプレーの瞬間に現れているんですよね。日本にロックが生まれて50年近くたちますが、日本には互いの価値観などをリスペクトしあい、交換し合うことがまだまだ足りないんじゃないか。でも彼らを見ているとそこまで自由に弾いていいんだ、そこまで楽器で主張していいんだということを強く感じさせてくれますね」と語った。
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そのほか世良は、世界的アーティストのロッド・スチュワートを街で見かけ、声をかけたことがあるというエピソードを披露。「代官山のカフェにロッド・スチュワートを見かけて。“Nice to meet you”と声をかけて。ジェフ・ベック・グループ、フェイセズの頃からずっと大ファンですと言ったら、『ジェフ・ベック・グループを知ってるの?」と言われました。僕のデビューコンサートで『セイリング』をカバーして、歌わせてもらいましたと言ったらニコッとして。すごくキツい握手をしてくれました」と懐かしそうな顔で回想した。
世良は最後に「やはりクラプトンという存在があるからこそ、彼をリスペクトしている人たちが集まってきて。そこに音楽が育まれていく。とにかく僕にとってはうらやましい世界が詰まっています」と語り、舞台挨拶は幕を閉じた。
「エリック・クラプトン 『クロスロード・ギター・フェスティヴァル 2023』」は、1月31日より109シネマズプレミアム新宿ほかにて全国公開される予定だ。