1月19日の『情熱大陸』(MBS/TBS系)では、<心臓内科医/三角和雄>編が放送される。
がんに次いで2番目に死亡数が多い心疾患。心筋梗塞や狭心症、心臓弁膜症などは、誰もがいつかかってもおかしくない病気だ。それらに対し、手首から直径わずか1ミリ~3ミリほどの細い管を入れて治療する「心臓カテーテル治療」がある。患者への負担が少なく、軽度であれば入院も1泊だけ。いまや心臓の病気は切らずに治せるようになった。
そんな治療において、国内トップクラスの症例数を誇るのが千葉西総合病院の三角和雄。年間約3,400件というその現場は、まさに驚くべきものだった。宇宙戦艦ヤマトを模したという空間には手術室が6室並び、三角は司令塔として各手術室のモニターを見ながら指示を出していく。難しい症例にあたると自ら手術室に出向き治療。年中無休24時間体制で患者を受け入れる。曰く「量なくして質もない」。
心臓カテーテル治療は1980年代前半に米国ではじまったもの。三角は医学部を卒業すると、「患者に優しいカテーテル治療は主流になる」と確信したという。米国で12年間の研鑽を積み、1998年に帰国すると、同病院で治療に取り組みはじめた。日本におけるパイオニアとして実績を積み上げる中、いつしか「全くやるつもりはなかった」という病院長に就任。現場で患者を救いながら病院経営も担うプレイングマネジャーでもある。
しかし三角には最近、とある懸念が……。去年4月から医師の働き方改革が施行されたのだ。三角自身は昼夜を問わず、患者を助けるために奔走することが生き甲斐だが、病院長としてこの新制度を牽引していかなければならない立場でもある。そのためには技術を持った医師をひとりでも多く育成し、彼らを勤務時間内で回していくのが理想であり、若手のレベルを上げることが急務だった。
そこで若手女性研修医の学会発表や高度なカテーテル治療の指導など、異例の人材教育に着手していく。