8月6日、NHKでは同日に行われた広島の平和記念式典を生中継。その際の“あるカメラワーク”が、ネット上で注目を集めている。 79年前の同日、広島に原爆が投下された。被爆から2年後の1947年に第1回平和祭が開催されるものの、朝鮮戦争が勃発した1950年に一度開催を中止に。翌1951年からは“平和記念式典”と名を改めて再開し、それから現在に至るまで毎年広島では平和記念式典が行われている。 今回の式典では、パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルが招待されており、式典が開催される前から話題を集めていた。なお9日に長崎・平和公園で行われる平和祈念式典に、イスラエルは招待されていない。 そんな中、NHKのカメラワークが注目を集めたのは、広島県知事によるスピーチでのこと。知事が弥生人の遺骨が数多く発掘されている鳥取の青谷上寺地遺跡を訪問したときの話に触れ、「翻って現在も世界中で戦争は続いています」と切り出したタイミングで、NHKのカメラは式典に出席していたイスラエル大使を映し始めた。 さらに「強い者が勝つ、弱い者が踏みにじられる。現代では矢尻や刀ではなく、男も女も子供も老人も銃弾で撃ち抜かれ、あるいはミサイルで粉々にされる。国連が作ってきた世界の秩序の守護者たるべき大国が公然と国際法違反の侵攻や力による現状変更を試みる。それが弥生の過去から続いている現実です」とスピーチが進む間も、カメラはずっとイスラエル大使を映したまま。 このカメラワークはたちまちネット上で話題となり、視聴者から「NHKの式典担当プロデューサー頑張ったな。久しぶりにジャーナリズム見せてくれた」「せめてるね。すごく良いと思う」「そうか、これを見せつけるためにイスラエルを呼んだのか」「やるなNHK!」といった称賛の声が飛び交った。