じめじめとした梅雨から暑い夏にかけて特に食べたい辛いタイ料理。この度、コストコの新商品にタイ料理の鉄板「トムヤムクン(2598円:200円/100g)」が登場した。鍋に材料を入れ、自分で煮込んで作るデリカだ。陳列されている商品のなかでも豪快なエビがどっさり乗った同商品は、ひと一倍目立っていた。
自宅で本格タイ料理を楽しめる「トムヤムクン」新登場
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トムヤムクンといえば、世界三大スープの1つで、独特の酸味と辛味が混ざった何とも言えない複雑な味わいが人気である。コストコのトムヤムクンは米めんをメイン具材に、えび、赤たまねぎ、しめじなどが入っており、トッピングとしてパクチー、ライムも付いてくる。そしてスープの素であるトムヤムペースト、ハーブミックスは別添えだ。
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ハーブには、生姜、レモングラス、ガランガル、コブミカンの葉が入っている。ハーブだけ見ても一般的な家庭で一からトムヤムクンを作るには、やや手間がかかることがわかるだろう。コストコでは水をはった鍋に具材を順を追って入れていき、10分から15分ほどで完成する簡単商品である。
煮込んでいくと、あの香りが漂う
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トムヤムクンペーストと水で真っ赤なスープを煮込み、酸味のような辛みのような複雑な香りが漂い期待が高まる。そこへハーブミックスを入れた途端広がる、爽やかな香りで、本場タイ感がより強まった。煮込み進めると、グツグツとえびや赤たまねぎなどの旨みも溢れだしていることも伝わってくる。
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これだけでもう十分なのだが、ここにパクチーと米めんを投入。米めんは5束あり、筆者は全部入れて煮込んだ。これは後で説明するが、正直大失敗であった。米めんを入れたら5分ほどさらに煮込み完成だ。
トムヤムクンではなく、トムヤムヌードル!?
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トムヤムクンの特徴である酸味と辛味のバランスがよく取れたスープは、日本人にはちょうど良い程よいくらいの辛さだ。ライムを軽く絞って食べると爽やかな酸味が加わりより本場の味になる。まろやかさもあるため、飲みやすくスプーンがどんどん進んでいった。
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大ぶりのえびは、旨みが詰まっており、殻つきのまま口に運ぶと、頭部分からはダシがあふれ出した。食べ応えのある贅沢な具材である。
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また、米めんは、いわゆるフォーと変わりない麺だ。軽めの口当たりで、マロニーや春雨を太くしたようなやさしい歯ごたえである。この麺、すごくスープとあい、ラーメンを食べるようにスルスルといけた。
が、いかんせん5束すべて入れたせいで量が多すぎた。もはやトムヤムスープではなく、トムヤムヌードルといっても良いほどのボリューム感になってしまった。また、それだけならよいのだが、少し温めなおしたら麺がスープをどんどん吸い込んでしまい、スープがあっという間に半分に減ってしまう事態に…。翌日にはさらに吸い込み、汁気がほぼ消えてしまった。いくらでも飲めるお気に入りのスープだっただけに、もっと堪能したかった筆者は、米めんはなくても良いのではないか、そんな風に思ってしまった。
作り方に工夫が必要
もっとゆっくり堪能したかったという心残りが残る今回のトムヤムクン。同じような目に合わないために、是非みなさんには、米めんは食べる分だけ、別鍋で軽くゆで、後からスープに入れる方法をとってみてほしい。この作り方であれば、麺がスープを吸い込んで膨れていくこともなく、主役のスープを安心して味わえるだろう。