さくらの里山科は、横須賀市にある日本で唯一、ペットと入居できる特別養護老人ホームで、全120床計12ユニットのうち犬・猫と暮らせるのは4ユニット。各ユニット内では約20匹の犬・猫が自由に暮らしており、入居者の部屋に出入りしたり、庭にあるドッグランで走り回ったりしている。入所に際しては、愛犬・愛猫と一緒に入居する人や、もう一度動物と暮らしたいと希望して入居するケースも。
同書は2019年7月に出版されるも、版元の倒産によりわずか4ヵ月で廃刊となった『看取り犬・文福の奇跡』を再編集したもの。作中では、保健所で殺処分間際に引き取られた保護犬・文福が施設の入居者の最期を察知して寄り添う物語を中心に、癒やしの力をもつ猫・トラなど、入居者とペットの17編のエピソードが収録されている。復刊に際しては、WEBコラムで95万PVを記録したエピソードを物語化した「怒鳴られ続けた文福」が新編として収録。前作からの後日譚を加えた一冊となっている。表紙のイラストは『星守る犬』の漫画家・村上たかし氏による描き下ろし。
『看取り犬・文福 人の命に寄り添う奇跡のペット物語』(宝島社)は、現在発売中。