もともと蜷川さん演出の舞台に出たいと思っていたという井上。するとちょうど、藤原竜也が主演した『ハムレット』の中で役をもらい、出られることになったという。
だがその稽古中、井上は蜷川さんに「コテンパンにやられた」そう。「ひと声発すると『違う、ダメ』っていう。『セリフをそんなに歌うんじゃねぇ、このミュージカル馬鹿が!』と言われて」と明かし、「稽古場に行くのが怖くなってしまった」と回顧した。
さらに井上は、「蜷川さんだけじゃなくて、演劇の人って人間の見方の角度が鋭いというかエグい。鋭角なんです」と述べながら、蜷川さんから「毒がないお前には。ミルクティーみたいな顔しやがって」と叱責されたこともあったと話した。
人間の裏の部分を学ぶべく井上は、「2つのグループから誘われて、こっちのほうが悪そうだったら、そっちの飲み会に行ってみたり」と、自分なりに経験を積み重ねていったと話していた。