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例えばOPPOがエリクソンの5G試験環境を使ってみせていたモバイルゲーミングは、スマホで操作したコントロール信号をクラウドにあるゲームサーバーに伝送して、グラフィックスも含めてすべてクラウドで高速に処理するという内容だ。スマホには5Gの通信機能さえ持たせておけば、高度な処理はすべてクラウド側で行うため、ミドルレンジクラスのSoCを搭載するスマホでも快適なモバイルゲーミングが楽しめるようになる。同様の提案はいくつものブースで紹介されていた。
VR(仮想現実)やMR(複合現実)関連の展示についてもコンテンツはゲーミングのものが多かったように思う。ユーザーがゲームを楽しむためのデバイスがスマホか、ヘッドセットかの違いになる。ただVRの場合は、頭の動きに対して映像がわずかにでも遅延すると“VR酔い”を引き起こしてしまうため、遅延性能を向上させることはスマホによるモバイルゲーミングよりも重要度の高い課題だ。つまり5Gに対する期待度はより大きいということになる。
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MR関連ではマイクロソフトが新しいデバイスである「HoloLens 2」をMWCで発表した。話題性はとても高く、マイクロソフトのブースに設けられた体験コーナーには常時長蛇の列ができていた。筆者も並んでこれを体験してみたが、初代のHoloLensに比べて本体が軽く、コンパクトになり、画面の視認性が格段に向上していた。ユーザーの視線を検知するアイトラッキングセンサーも搭載されて、新たなユーザーインターフェースも加えられている。
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マイクロソフトは基本的にHoloLensシリーズを法人向けのデバイスとして展開しているため、コンシューマーがこれを購入してわが家のソファに座ってNetflixを見たり、友だちとビデオ通話を楽しんだりという用途に直接利用できるものではない。ただ、将来はマイクロソフトのパートナー企業がBtoBtoC向けのソリューションとして、HoloLensを使ったエンターテインメント性の高いコンテンツをローンチすることは十分に考えられると思う。その日が来る前に、今回もまたHoloLens 2が一段と手軽に使えるガジェットになったことは歓迎すべき出来事であると言えるだろう。
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ほかにも今年のMWCの会場には「工場のオートメーション」「クルマの自動運転制御」など5Gの高速・大容量・低遅延を活かしたビジネスモデルの事例紹介があふれていた。同様の活気あふれる「5G通信」をテーマにした、大規模な展示会やイベントが日本でも開催され、賑わう日が一日も早く来ることを楽しみにしたい。
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