静止画・動画の撮影はアプリのアイコンから素速く切り替えられる。動画の最大画質は1080p/30fpsまで設定が可能。フォーカスはマニュアルとオートが選べるが、オートフォーカスは合焦がiPhoneに比べるとやや遅く感じられた。静止画撮影時には使える3倍電子ズームが動画撮影の際には無効になる。電子手ブレ補正が搭載されているが、何より本体とiPhoneを両手で構えることになるので撮影時の手もとが安定してブレを少なく抑えられる。

iPhoneとの間をWi-Fiで直接つないで、iPhoneをリモートビューワーにして撮影できる機能が便利だ。撮った写真はiPhoneの通信機能とアプリを使ってSNSでシェアしたり、メールやメッセージに添付して送れる。ソフトウェアのアップデートにより、Facebookライブでの配信とタイムラプスビデオの撮影機能も追加された。

バッテリーのスタミナは静止画200枚の撮影に対応していると目安が示されている。実際にはカメラを起動したまま持ち歩いているとバッテリーが徐々に消耗されてしまうので、毎度写真を撮るたびに本体とアプリを起動する必要がある。本体のモノクロ液晶にバッテリー残量が表示されるが、ゲージに1ケタ台がなくいきなり10%ずつ表示が減るので感覚的にも残量を気に留めておく必要がある。
iPhone 7はiOS11から写真ファイルをHEIF形式で記録して、内蔵ストレージに高効率よく保存できるようになったとはいえ、DxO Oneがあればカメラ側のSDカードにのみファイルを記録する設定も選べるので、内蔵ストレージが小さめのiPhoneでもより気軽に高画質な動画・静止画撮影が楽しめるのがうれしい。

DxO Oneに対応するアウトドアシェルや予備バッテリーパック、チルトスタンドなどアクセサリーも豊富に揃っているので、本機を活用しながら撮影を楽しめるシーンも広がる。コンデジを新たに購入することに比べると少し割高なガジェットという感じもするが、1インチセンサーの高品位な画質は魅力。もし機種変更した古いiPhoneが眠っていれば、本機に組み合わせてもう一度高機能コンデジとして活躍の機会を与えることもできる。日本での正式発売を心待ちにしたい。

