ネットワークカメラといわゆるアナログ監視カメラの大きな違いとして挙げられるのが、スマートフォン(スマホ)やタブレットで映像の確認ができるか否か。 もちろん例外的な製品なども存在するが、基本的にスマホやタブレットで視聴したい場合には、ネットワークカメラを利用する方が手っ取り早い。しかし、すでにアナログ防犯カメラでシステムを構築している人が、ネットワークカメラへリプレイスするには、配線をし直したり、カメラを入れ替えたり、それなりの費用が必要になる。 そうしたユーザーがもっと気軽にスマホやタブレットで監視カメラの映像を確認いたい場合の解決策の1つと言えるのが、「Interop Tokyo 2016」の東芝ブースでデモ展示されていた「FlashAir(TM)」を使った監視カメラのデータ転送という方法だ。 そもそも「FlashAir(TM)」は、無線LAN機能を搭載したSDHCメモリーカード(SDカード)で、カード単体で無線LANのアクセスポイントとして機能し、スマートフォンやタブレット、PCなどから、「FlashAir(TM)」内のデータにアクセスすることができる。 この仕組みを利用して、SDカードに対応したアナログ監視カメラなら、「FlashAir(TM)」をセットするだけで、ネットワークカメラでなくてもスマホやタブレットでの録画映像の確認が可能になるのだ。 同社ブースでは、人感センサー付きのライトと連動させた監視カメラを使い、人を検知すると「FlashAir(TM)」に映像を録画し、その映像をスマホから見るといった形のデモ展示が行われた。スマホから「FlashAir(TM)」のデータにアクセスすると、人感センサーとの連動で記録された映像がズラっと並んでいるので、その中から見たい映像を選んで確認することができる。 「FlashAir(TM)とスマホなどを直接接続(同機を親機として利用するアクセスポイントモード)させたい場合には、無線LANの圏内(「FlashAir(TM)」から約10m程度)に近づく必要があるが、既存の無線LANの子機として使う「ステーションモード」ならインターネット経由で監視カメラの映像を遠隔視聴することもできる。 ちなみに「FlashAir(TM)」はオープン価格となっているが、同社の直販オンラインショップ「東芝ダイレクト」なら8GBの製品が2,980円、16GBの製品なら4,480円、32GBの製品なら5,980円(いずれも税別)で購入することができる。