三菱電機照明と富士通は、11日まで東京ビッグサイトで開催された「LED NEXT STAGE 2016」(三菱電機照明)と「リテールテックジャパン2016」(富士通)で、可視光通信の共同参考出展を行った。 照明などの光で通信を行う可視光通信は、電波が届かない場所や電波を使うことができない場所で通信を行う技術として、可能性が期待されている。具体的には、商品ディスプレイなどにID情報を埋め込んだ光を照射し、それをスマートフォンなどで撮影し、専用アプリでID情報を検出し、富士通のクラウドから情報を取得するというもの。 両社が展示していた「FlowSign Light(フローサインライト)」は、富士通の可視光通信技術によるコンテンツ配信サービスで、三菱電機照明が照明部分を担当。同時開催された2つの展示会では主に商業施設などでのコンテンツ配信を想定した参考展示となっていた。 三菱電機照明では、壁に設置されたアイコン(撮影対象)にID情報入りの光を照射し、ユーザーはスマートフォンをかざすことで、QRコードやARコードなどを必要とせずに、その場の照明から発せられる光から情報を読み取り、特定の画像を表示するデモを実施。 デモでは照明からIDを読み取って内蔵するソフトにより画像を表示していたが、特定URLへの誘導なども容易で、展示物やエリア別の情報表示といった活用が想定されている。 今回は、商業利用を想定した展示だったが、光によるさりげない情報提供が可能なため、防災や防犯面での活用といった可能性も秘めている。