富士フイルムは、11日まで東京ビッグサイトで開催された「SECURITY SHOW 2016」にて、ITS(Intelligent Transport Systems)と呼ばれる高度交通システム用として、ETCゲートなどで不正通行を行う車両の運転手を撮影するための特殊偏光型バリフォーカルレンズなど、複数の交通監視用途の製品展示を行った。 これまで車の正面近くから運転席を撮影する場合、車内の様子や運転手の顔などが光の反射などにより鮮明に映すことが難しく、その対応策として偏光フィルターを使おうにも、通常の偏光フィルターでは熱や光に弱く、可視光透過率が低いために夜間などは継続して使用できないといった複数の課題があった。 参考出展された特殊偏光型バリフォーカルレンズ「SNC-GPL90」は特殊方式の偏光レンズを採用しており乱反射を除去し、高い光透過率を誇る。さらに熱や光に強く、365日の連続運用も可能だ。 同社のブースでは、実機を使ってリアルタイムの偏光デモを実施。通常なら天井照明の映り込みや乱反射などで不鮮明となる撮影シーンにおいて、鮮明な映像を映し出していた。 想定される用途は、前述している通り、高速道路などのETCゲートなどでの利用の他、工場や重要機密施設などの出入り口監視などの用途にも適している。