ダイダンは7日、照明・空調・防災などの設備機能を集約した一体型ユニット「CEILING FREE(シーリング フリー)」を開発したと発表した。 照明器具と空調機器が一体になった「空調機器タイプ」と、照明器具と設備プレートが一体化した「設備プレートタイプ」があり、設備プレートには火災感知(煙・熱)、非常照明(誘導灯)、館内放送用スピーカー、制御用センサーなどを1ユニットに最大3つまで設置可能。 「CEILING FREE」の照明は発光面の4分の1が円状に湾曲しており、放射状に光を放つことで少ない照明の出力でもオフィス全体が明るく感じるようにすることができる。従来の照度基準ではなく、人が感じる「明るさ感」という指標に基き、一般的なオフィス照明よりも少ないエネルギーで快適な照明環境を実現するという。明るさセンサーを導入することで自然光を利用した照明エネルギーの削減も可能だ。 空調方式にはアクティブチルドビーム方式を採用。部屋の温度に近い空気を吹き出すので室内の温度ムラが生じず、照明器具の湾曲面に沿った気流が形成されるため、風が身体に直接当たらず不快感のない快適な環境を構築できる。さらに地中熱や太陽熱等の自然エネルギーを使用することで、化石燃料由来のエネルギー消費を10%~20%程度削減できるという。 また、一般的なオフィスでは、天井ボードを構築した後に必要な設備を設置するが、「CEILING FREE」は建物躯体から直接吊り下げるだけで照明・空調・防災などの機能を設置できるため、天井ボードの設置が不要。工期を短縮することができる。施工コストは一般的なオフィスビルの場合で10万円~15万円/平方メートルを想定している。