「MWC 2016」に出展するアルチザネットワークスは、LTEネットワークの計測によるサービス向上の実現をサポートするツールを会場で紹介している。 東京に拠点を置くアルチザネットワークスはMWCへの出展により、現在ネットワーク通信環境の整備が進む世界各国の通信事業者や機器メーカーに同社機器の先進性を紹介している。 DioSIMシリーズは基地局向けの過負荷シミュレーターと呼ばれるプロダクトカテゴリーに位置づけられる製品だ。LTEネットワークの基地局や交換機など、あたかも複数のスマートフォンなど通信機器が同時に、かつ大量に接続されたような状態を意図的につくりだすことによって、基地局がその不可状態に耐えて、安定したデータスループットが出せるか、パケット詰まりやデータの途切れが発生しないかなどの実験・検証を行うためのBtoB向けハード機器だ。同社の展示スタッフによれば「今回のMWCではインドや中国などから来場したオペレーターやベンダーに関心を持っていただいている」と語る。それぞれの地域ともにネットワークの整備が急務とされているだけに、アルチザネットワークスが提供するようなソリューションが求められているのかもしれない。 また、もう一つ参考出展のプロトタイプ製品として紹介するのは「NetPulse」と呼ばれる、ネットワークのユーザー体験品質を可視化するためのツールだ。本体のハードウェアとソフトウェアをインストールしたPCなどを、基地局とその上位階層の設備との間に置くことでパケットを監視、解析できるようになる。例えば複数地域の基地局の通信状態を把握することも可能になり、スループットが極端に落ちている場所と時間帯を、視認性の高いグラフで把握しながらエリア品質改善のために方策を打つことができる。 こちらの「NetPulse」はまだ開発が進められている。同社ではMWCのようなイベントに出展するたびに来場者の反響からのフィードバックによって商品としてより一層追い込みをかける考えだという。