天体ファンでなくても、ついに空を見上げてしまう天文現象「日食」。今年は、3月9日に皆既日食が、9月1日に金環日食が発生する。日本では、3月9日の皆既日食(部分日食)が観測可能だ。 ところで、そんな「日食」が発生したときに、休暇をとれる会社があるのをご存じだろうか? その企業は、総合光学機器メーカーの「ビクセン」(Vixen)。望遠鏡や双眼鏡で高いシェアを誇る国内メーカーだ。ちなみに社名の「ビクセン」は、サンタクロースのそりを引くトナカイに由来するという。 同社では、社員が日食を体験・観察できるよう「日食休暇制度」を設けている。「貴重な天文現象を、社員自らがきちんと体験する場を設けることが重要」という考えから同制度を実施。ビクセンでは日食休暇制度に基づき、今回、日食当日の3月9日午前中を「日食休業」とするという。なお、4年前の2012年5月21日に「金環日食」が発生したときも、同社は休暇を実施している。 当日は、家族や友人、地域コミュニティの人たちとともに観測をしてほしいとのこと。また同社では「日食観望会」といったイベントの開催なども考えている模様だ。 夜間が中心の「月食」「流星群」といったイベントと異なり、日食は人々が活動している昼間の現象。そのために、よそ見をしていて事故につながるといったケースが想定される。「日食休暇制度」とまではいかなくても、「ビクセン」以外の一般企業でも、ちょっと長めの休み時間がほしいところだ。■3月9日の日食のタイムテーブル沖縄 09時29分(日食開始)→10時29分(最大)→11時33分(日食終了)大阪 10時05分(日食開始)→10時58分(最大)→11時52分(日食終了)東京 10時12分(日食開始)→11時08分(最大)→12時05分(日食終了)札幌 10時38分(日食開始)→11時18分(最大)→11時57分(日食終了)