トヨタ自動車は「エントリースポーツ」と位置付けているスポーツカーコンセプトの『S-FR』や、近未来の水素社会における燃料電池車(FCV)を提示する『FCVプラス』など3台のワールドプレミアを公開した。10月28日のプレスブリーフィングで豊田章男社長は、個別モデルの紹介よりも、今回の同社のキーワードである「あなたの心を動かすものは何ですか?」に沿って、クルマづくりの理念を語った。この中で豊田社長は「ヒットを打てるかどうか分からなくても、バッターボックスに立たないと、ワオという感動は起こせない。チャレンジし続けることだ」と訴えた。ここで、何と豊田社長はサプライズゲストのイチロー選手(大リーグ・マーリンズ)を招き入れた。イチロー氏は「運転はうまくないがクルマは大好き。思い切ったチャレンジでクルマがもっともっと良くなることを期待している」とエールを送った。これを受け、豊田社長は「もっともっといいクルマをつくり、もっともっと楽しいモビリティ社会の実現に努力したい」と応じた。トヨタブースでは同社の新しい開発手法である「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」を初適用し、12月に日本から市場投入する4代目『プリウス』も国内で初公開され、注目を集めている。