東京商工リサーチは1日、「円安」関連倒産の8月における速報を発表。件数は5件で、前年同月の22件から大幅に減少した。 今年に入り、一時的に1ドル125円台まで円安が進行したものの、8月は中国発の株安から金融不安が広がり、下旬になると1ドル116円台の円高となった。こうした影響から円安関連の倒産は減ったと考えられる。 8月に円安が原因で倒産したワイケイノーション(愛知県)は、各種服の裏地や肩パット、ボタン、ファスナーなどさまざまな服飾資材を手掛ける卸売会社。同業他社との競合が激化する中、円安による仕入れ価格の上昇が収益を圧迫し、破産申請に追い込まれた。 一方、メンズカジュアルウェアを販売するアップロード(大阪府)は、中国から商品を安く仕入れたはずが円安でコストが膨らみ、資金繰りが悪化して破産申請を余儀なくされている。