かつては三菱や日産も教習車を生産していたが、現在では市場から撤退している。マツダがこれほどまでにコストをかけ、こだわりを持って教習車を製造する理由はどこにあるのだろうか。松本氏に訊いたところ「初めて乗るのがマツダのクルマ、という出会いを大切にしたい。我々は『Be a driver.』と言っているが『クルマはこんなに楽しいよ』という、走る歓びを伝えるため」との答えが返ってきた。
環境性能とデザインを武器に市場で快進撃を続けるマツダだが、そのスローガンは「Be a driver.」、ドライバーであれ。つまりドライバーを育てる教習車は、いちばんマツダらしい車なのかもしれない。
《橋本隆志》